「泣くな」 「……泣いてない……泣いてなんか、いないよ」 フォーニの声に嗚咽が混じるのを聞きながら、ゆっくりと目を閉じる。 「小さな人間が泣くのは、見たくない」 目の前に広がる暗闇の中に、ほんの小さな、光を見つけた。 「またね……ソラーレ」 もう、言葉を返すこともできなかった。 「たぶん私も、すぐにそこに行くから」 雨は、止んだ。